【追記あり】毒マシュマロを送る人は、どういう思考回路なのか？
うた子さんこんにちは。
いつもブログの同人悩みを興味深く読ませて貰ってます。
私は全然交流をしないで創作活動しているので、みんなこんな事で悩んでるのか…と新鮮な気持ちで読んでます。
それで、不思議だなーと思う事があって、自分ひとりでグルグル考えてもよくわからないので、うた子さんも考えて下さい（巻き込み）毒とか焼きマシュマロとか呼ばれてるものがありますよね、陰湿で送る相手を傷つける事を目的として書かれている匿名メッセージです。
カプの解釈違いなどであれを送る人なんですが…、送ってる自分の事どう思ってるんでしょうかね…。
なぜかというと、漫画とか好きなキャラがいる訳ですよね、そのキャラ前向きだったり善良だったり努力家だったりする…そういうキャラの性格をかわいいとか素敵とか思って好きになる。そういう感性を持ってる訳ですよね？？
ならなぜ自分もそういう風に出来ないんでしょう？
漫画の登場人物で、もし陰湿で攻撃的な匿名メッセージを送るキャラが出てきたら、なんて性格の悪い奴だ！ってなる訳ですよね…？多分一般の人より怒りそうだなとさえ思います。
それを自分がやってるのは、その、どうなんですかね！？
なんとも思わないんでしょうか。自分が格好悪いって思わないのかなぁって。
倫理観が破綻してる人間ならわかりますけど
素敵なキャラを素敵と思って好きになる感性を持ってるのに、何故なんだ？？？？？？
とこれが不思議で不思議で……。
多分自分が正義だと思ってるんでしょうか、作品内で同じ事するやつがいたら絶対こいつ性格最悪！とか言いますよね。自分への客観性が無い……？？？
そんな事をしている自分を正直どう思いますか？なんて誰にも聞けないし。
ずーーーと不思議だなあ、なんでだろうって考えてます。なにかいい考察を見つけたら、ぜひ教えて下さい。
これかも応援してます。
こういう質問が来たので、ツイッターで答えました。
キャラクターを好きになるポイントって、必ずしも善良だったり努力家なところなど、一般的に”良い”とされている所だけではないと思うんです。人気のある悪役いっぱいいるよね。
ヴィランも流行ってるし（悪役を好きな人が毒マロ送るという意味ではないです。念のため！）
そして私も不思議です。どうして「誰にも聞けないし」なことを、私の拍手に送ってきたんだろ？（答えそうだから。のもっと前の理由です。）
①匿名性があるからかな？
②知りたい気持ちが溢れちゃったからかな？
③私に何を送っても、私が傷つかなそうだ（または、傷ついても別に構わない)からかな？
毒マロ送る人も、もしかしたらこれと似た思考プロセスなのかもね。
自分と違う思考回路の人間が、どうしてそういう思考にたどり着くのかを知りたい気持ちや、自分の考えを相手に教えたい気持ちでいっぱいになっちゃうと、自分の事が相手からどう見えるかなんて言うのは、二の次なのかもね。
こう思ったきっかけは、前に毒マロじゃないけどちょっとだけﾄｹﾞ…ッみたいなメッセージ貰って、返信したらその後わざわざ匿名メッセージではなくDMで、どういう意図でそのメッセージを送ったか教えてくれた人がいたからなんだよね。嬉しかったな～。
怒りと疑問（理解できないという気持ち、想像もつかないという気持ち）あと恐怖のミキシングはかなり自制心を消す作用が強そうだな～て思った。
私も思い込んだら一直線タイプだから、もしかしたらこうかな？こうなのかも？て色々なパターンを考える訓練をしたいな～と思っています。日々…むずいね！
そうしたら、またメッセージが来ました。
うた子さんこんにちは。
毒マシュマロなぜ？を送ったものです。こんなに早く回答していただけてありがとうございます。まずなぜうた子さんに出したかというと、
私は本当に交流ゼロでやっているので、そもそも毒を送ってくる人がいないんですね。
もし受け取ったとしても、匿名なので、絶対回答が来ないだろうな。という、誰にも聞けないというのは、聞くのが気が引けるという事ではなく、本当に聞く相手が居ないという事です。
腐女子の友達もいないので…。
メッセージを出す本人に直接聞けるなら本人に聞きたいくらいです。そして、うた子さんは沢山の人と交流されて、また質問悩み感想などもお受けしてて、人間考察が好きとおっしゃっていたので、自分の考えとは違う切り口を貰えるのでは‥と思ったからです。
ひとりで考えてても同じ処にしか行き着かないので、第三者の意見が聞きたくなったからですね。
何か不快にさせていまっていたならすいません。あともちろん悪役が好きな人がいるのは勿論わかっているのですが、それを書くと話がややこしくなると思ったので省いてしまいました。
知りたい気持ちや自分の考えを相手に教えたい気持ちでいっぱいでやってしまう。というのは
、うん、なるほど！なんですが、それが、その、上手く言えないのですが、なぜ陰湿な形になるんだろうという疑問なんですよね…。
相手がこのメッセージで傷つくだろうというのを期待して待ってる自分の姿、それが本当にあなたのなりたかった姿なの…？と思っちゃうというか。うーん、うまく言えません。でも私が何か新しい着眼点が欲しい！知りたい！という欲求でうた子さんに思わずメッセージを出してしまった、この抑えられなかった感じと同じなのかな～と考えてみる事にしました。
お返事ありがとうございました！
誰しもが、意図せず誰かを傷つけている。
もしかしたら、「人間が悪辣なことを言う時は、わざと誰かを傷つけようとしているに違いない。そうでないと相手が傷つくようなことを言うわけがない」と思っているのかもしれませんが…
私は逆だと思います。
相手を傷つけようとしてメッセージを送っているんじゃなくて
相手を傷つけない気づかいをせずにメッセージを送るから、結果的に貰った人が傷ついてしまってる。
人間って生きているだけで誰かを傷つけているんですよ。悪気なく・何気なく言った一言でいろんな人を傷つけている。私もたくさんの人を傷つけている。
でも、その傷を減らすことは努力次第で可能で、相手を傷つけない振る舞いっていうのは、優しさとかいう曖昧なものに由来するものではなく、テクニックなんだと思います。だから、テクニックを駆使しないと、誰かを必要以上に傷つけまくる。
じゃあそのテクニックっていうのは何か？
①ていねいな言葉遣いをする・誤解を招く言葉をチョイスしない（手抜きをしない）
②相手が言われて嫌なことをリサーチする
③想像力を働かせ、視野を広く持つ
この３つの心がけが最低限必要なことかと思っているんですが、匿名だとこのテクニックは使われないことが多いです。それはなぜか？
①自分の疑問が先だって、言葉を選ぶ余裕がなくなるから
②言葉を選ぶと相手に意図が伝わりづらくなるから。
③自分を取り繕う必要がないから。
あたりが理由かなあ？ と思います。
そもそも誰かに悪辣な匿名のメッセージを送るというのは、「傷つけよう」という気持が先なのではなくて、「傷つけられた」って気持ちから来るんだと思います。
たとえば、私がした何気ないツイートに「傷つけられた」と感じたから、傷ついたことを相手に知らせて、自分を救済したい！ とか傷つけられたからやり返したい！！！ とか。そういう気持ち。
私も昔、悪辣なメッセージをもらってショックを受けたことがありました。
何を言われたかはあんまり覚えていないんですけど「人を傷つけようとして、メッセージを送ってくる人間がいる」っていう衝撃は覚えています。
でも多分それは送ってきた人が、先に「うた子に傷つけられた」という気持ちを持っていて、だから、「自分を傷つけてきた酷い人間を打ちのめして留飲を下げたい」という気持ちは『善い人間であろう』という心がけをしていない状態のナマの人間（＝欲望を優先する状態の人間）にとっては、きっと自然なことなんだと思います。
人間を人間らしめるものは『人間でいよう』という心がけに他ならない。と私は思っていて、これはどういうことかと言うと、貴方が言うところ、善良で努力家のキャラクターをお手本にして、そのようにあろう！と思うことです。
でもそれって普段から訓練が必要だし、誰かに傷つけられた！ と感じて、自分の心を守ろうとしてる時って、なかなか実行することは難しいんだと思います。人間は弱いので。誰も見てなくて、自分が安全な場所にいると思うと、自制心がすぐに壊れる。（今のインターネットに、真の匿名なんてありはしないのに）
最初の質問に答えたあと、こんなメッセージが来ました。
うた子さん、こんばんは。
「毒マロを送る人の気持ちが分からない」方によろしければ伝えて頂きたいなと思い、メッセージをお送りしました。掲示板にしてしまい、申し訳ありません。
私は推しがヒーローだったり悪役だったりウロウロするタイプです。今はヴィランにどハマりしてます。でも、毒マロを送ったことはないです。解釈違いで心の中で暴れ回っても、それをツイートしたり、ましてや解釈違いの相手に抗議のマロを送ったこともありません。
それは、推しのファンとして云々ではなく、私個人の価値観や倫理観がそうさせています。腹の立つ二次創作は本心では爆発して欲しくても、価値観の違いに過ぎないので、ミュートやブロックで対処して、相手に文句は言いません。
もし毒マロを送ってしまったら、自分を責めて落ち込むでしょう。でも、逆の人もいると思います。マシュマロに限らず、匿名性の掲示板などは悪意のある投稿も多いです。それは、何かしら投稿した本人にとってプラスになるからだと推察します。毒を送ったらスッキリするから、相手が悪で自分が正義なのを示したいから、など他人からは分からない何かがあると思います。
以前、特定の有名人に粘着して悪意のあるコメントを書き続ける人のインタビューを読みました。（※１）その有名人に関する感覚だけ異常で、他は普通といった風でした。
それを踏まえると、毒マロを送る時と他の時で、スイッチが切り替わるように色んな感覚が変わるのかもしれません。それを他人が理解するのは難しいでしょう。理解するのを諦めるという意味ではなく、「自分の常識は相手の非常識、自分の非常識は相手の常識」と思っていると良いかもしれません。
自分にとってデメリットにしか見えないことでも、本人にとってはメリットだらけの行動の可能性があります。長々とすみません。もしここまで読んで下さっていたら、お付き合い下さりありがとうございます。暑い日が続きますが、どうぞご自愛くださいませ。
うた子さん、こんにちは。「毒マロを送る人の気持ちが分からない」方に伝言してほしいと長文を送りつけた者です。
自分本位なメッセージをお送りしてご迷惑をお掛けしました。質問者さんの聞きたいことと違う話だと分かっていたものの、「良い子キャラを好きになるのは良い人」という一文が悪役好きの自分にはとてもショックで、暴走しました。悪役好きですけど、価値観は悪役のそれじゃないです…
色々と失礼いたしました。
貴方は「良い子キャラを好きになるのは良い人なんて言ってない」とおっしゃるかもしれませんが、最初のメッセージはそう読める文章だったので、この人は傷ついてしまった。
そして私に匿名のメッセージを送ってきた。たぶん、「傷ついた」と感じたから、自分を救うためにいてもたってもいられなくなったんだと思う。それで後悔して、謝ってきた。
私も正直、２通目のメッセージの『悪役が好きな人がいるのは勿論わかっているのですが、それを書くと話がややこしくなると思ったので省いてしまいました。』って文章を読んだとき、すっごく脱力しました。
最初のメッセージは明らかに「前向き・善良・努力家なキャラを好きな感性を持っている人が毒マシュマロを送るのはおかしい、何故？」という意図の質問だったのに、後から前提を覆されたので……今こうして答えても、また後から「それは分かっている」「そういうことを聞きたかったんじゃない」と言われてしまうのかもしれない……私の伝えたいことは、伝わらないのかもしれない……と、今も脱力してます。でも、悪役好きな人に傷ついたままでいてほしくないので、その人のためにも書いてます。
……このブログタイトルで合ってる？今回の主題は。
……
心遣いのテクニックを使っていると
②言葉を選ぶと相手に意図が伝わりづらくなる。
の状態になりがちで、今の私だと、本当に伝えたいことを伝えるのは無理そうなので、使わずに言います。私が言いたいのは「あなたも間接的に、気づかないうちに、毒マシュマロを送っている」ということです。攻撃するつもりはなくても、実際に誰かを傷つけているので、それはつまり、毒マシュマロっていうことですよね。
貴方は多分、最初のメッセージにあるように、好きなキャラクターに恥じないような倫理観を持って生きているんでしょうけど、それでも誰かを傷つけてしまうんです。
だから、誰でも誰かを傷つけるんです。そのつもりがなくても、傷つけあって生きている。毒マシュマロを送る人は、メッセージを書いている間、多分それが毒マシュマロになるって気づいてない。送ってから、ハッと後悔して、謝ったりする。（よく送られてるよね、マシュマロ公式に「送ったメッセージを取り消せませんか」とかいう質問）
私にテクニックがないばかりに、貴方を傷つけたかもしれない。と思うと、気が重いです。傷つけてしまうけれど、傷つけていいわけではないと思うので…。文章も長くなる。終わりにします。はあ。
※１ 多分、この記事のことかな。
Ｐ.Ｓ おもしろ半分に誰かをおもちゃにして悪辣なメッセージを送るパターンもあるよな。と思い出しましたが、その人たちの思考回路については、聞かないでください（考えても多分、全くわからないので）
【追記】毒マロ送ったことある人から、メッセージ来たので、載せます。
毒マロについてのnote読ませていただきました。
私も1度だけ見知らぬ人に毒マロを送った経験があります。送った理由は好きなCP名でTwitterを検索したら、そのCPを貶すツイートを同ジャンル別CPの方が発言されていたからでした。めちゃめちゃ悲しくて腹が立って「あなたのCPも原作で関わりのない顔CPですよね」といった内容を送ってしまいました。
一瞬溜飲は下がりましたが送ったところでその人の何が変わるわけでもないのにとその後やるせない気持ちになりました。知らない人に送ったきりなので相手がそのマロに反応したか、はたまた届いていないのかも確認していません。
うた子さんの考察を読んで自分の感情はまさしくそうだった、とあの時を思い出しました。やはり、送った本人には相手に許せない何かがあって送っているのではないかと思います。
